小村雪岱スタイル
大正から昭和初期にかけて活躍した小村雪岱展。私が最も好きな美術館のひとつである、清水三年坂美術館収蔵品がほとんどを占めている企画展。画像は小説おせんの挿絵から描き改められた代表作「おせん傘」、東京モダンと評された。多くの作品が時代を追って鑑賞でき、繊細でかつ鋭く、肥痩の少ない墨線に魅了される。また舞台美術も手掛けており、舞台装置原画なるものを初めて見たが、驚愕の微細画だった。
清水三年坂美術館なので、硯 香箱 煙管 簪 帯留 櫛などの超絶技法品も忘れずに一画を占めていた。東京から富山に、それから山口へと巡回する。東京は入場制限があったらしいがこちらは何時ものようにゆっくりと作品を満喫できる。2回目は二時間鑑賞していた。京都に行ってもこれだけまとめて見ることは出来ないと思う。実に有難い企画で感謝であった。