我が家の庭は祖父が60年前に造り、主に当時植えられた赤松と黒松を鑑賞する庭であった。地面のすぐ上から程よい角度で枝が左右に張り、子供心にもかっこいいなと思っていたものだ。歳月が過ぎ、下方の枝はとうに一本も無く、背が伸びた松の幹だけが無造作に見えていた。一念発起してクレーン車を使い松を撤去して2年経った。去年は何も変わらなかったが、今年の春先から色々な木々が見事に満開になっている。今まで松の影に隠れて日光浴できなかった鬱憤を一気に晴らすように。昨年までのつつじは数えるほどの花しかつけなかったが、今年はご覧のように満開である。昨年までとは違う庭を見ているようで新鮮な気分を味わっている。