冷たい慈雨

全部で12席の予定の大寄茶会、また男という理由で男二人お点前を仰せつかった。しかもお濃茶席で。単純にひとり6席の受け持ちとなるが、足が耐えられるか物凄く不安であった。茶の湯の世界では濃茶は真剣勝負、ただひたすら最高の濃茶を飲んでいただこうと練り続けた。午後になると疲れがでてきた、山登りとは明らかに違う疲れが。しかし天は我に味方した。朝から冷たい雨が降り続き山沿いでは降雪があったようだ。そしてこの悪天で100人以上の欠席者がでてしまった。来られなかった方にはうらめしい天候であったが、私には慈雨であった。

 


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