2012年05月11日 酒井抱一 京都細見美術館に行列ができていた。この小さな美術館に列を成すことは少ないと思うが、さすがに酒井抱一となると違う。約一か月間、3期に分けて展示替えを行いつつ、浮世絵・花鳥図・仏画と抱一の多岐にわたる作品が集められた。かの有名な重要文化財・夏秋草図屏風の前に立った時は感動ものだった。本物を前にするということが何より肝心なことと改めて思った。超微細な線で描かれた草花、鳥、昆虫等は人間業とは思われないほど正確な描写であり、作品の多彩さ故の楽しい企画であった。