8代道八
初代道八は1751年生まれ、京都粟田口に窯を開いた。2代は奥田頴川の門に入り、初代の死後22歳で襲名し五条坂に移った。仁清・乾山の写し、唐物・高麗物の写し、楽焼で道八様式を確立した。名工と謳われる仁阿弥道八である。以後現在まで8代に渡って続いてきた。その8代が先月73歳で亡くなられた。私たち茶道に携わる者に深い印象を与えたのは、一目で道八作とわかる茶碗ではないだろうか。個性的な姿・形に個性的な絵が描かれて、明らかに他の京焼作家とは違っている。それでいて手取りがよく飲みやすいと評判がよかった。後継の話はまだ伝わってきていないが、息子さんがいないので娘さんが尼道八として継ぐことになるのだろうか。何れにしても名門がいつまでも続き私たちの目を楽しませてくれることを願う。