河井寛次郎
地元で河井寛次郎展を見る機会があった。初期の作品も腕の高さは十二分に発揮されていた。民芸運動に参加して以降の作品は「用の美」を謳ってはいるが、私には腕が立ちすぎる(上手すぎる)としか見えなかった。つまり用の美を超えていると思った。この時代に名を馳せた巨星たちは皆「炎の人」であるから身近で鑑賞すれば当然のことかもしれない。陶芸は当然ながら書も達筆なのに驚いた。民芸協会の新年会に筆勢がすばらしい「非草非人非木」という一行が床に掛けてあった。何のことやら分からない。これは新年会のクイズであったのだが、さてお分かりだろうか。