大宗匠逝去

千玄室大宗匠が14日に102歳で亡くなられ、19日から今日庵で弔問記帳を受付ており、全国から多数の人が弔問に訪れている。
宗匠は昭和26年28歳の時、茶道使節として数か月渡米しておられる。日本国内は戦後の混乱期であり、茶道を嗜もうという
雰囲気は皆無の時期であった。敗戦国日本の茶道家元、アメリカ人が知る由もないが、伝統文化のないアメリカでは宗匠の静かで厳かな
点前が、日本の奥深い歴史と伝統を知らしめた。その記録は日本で月刊誌に記載され、それを読んだ人に日本人としての希望を与え、
茶道普及の原点となった。昭和30年頃には国内でブームになり、各家元も活発に普及活動を行っていった。
若宗匠の時代の話であるが、人間として傑物であることは間違いない。茶道界に携わる者して感謝の気持ちしかない。