空海・密教のルーツとマンダラ世界


奈良国立博物館の空海展に行ってきた。
空海は真言宗の開祖。曼荼羅を掲げて仏そのものになっていくという瞑想法。曼荼羅を中国から日本に持ち帰ったが、空海がプロデュースして淳奈天皇の発案で日本で描かれた高雄曼荼羅と言う二福一対が唯一神護寺に保存されてきた。極細の線で仏を書い紫色の布に金銀泥という墨で描いてある。時代が経ち傷んできたので2016年から6年かけて擦れ、色落ちなど修復が行われ、今回一般公開された。これはどうしても行かねばなるまい。胎蔵曼荼羅と金剛界曼荼羅があるが後期は金剛界曼荼羅だけ。例によって国宝の展示期間に制限が掛かっている。1200年も経っているので修復されたと言っても細部はさっぱり分からない。しかし奈良博は広く巨大な曼荼羅を離れて見られるので雰囲気が伝わってきて、曼荼羅の前から離れられなくなってしまった。広い会場を利用して十分考慮された展示法は、多くの国宝仏像や軸を堪能できた。