官能審査
毎朝の散歩は、良いお天気が続きお花見三昧になっている。ここ数日は近場を見終わったので、自転車で近くまで行ってから散歩する習慣になっている。
先日テレビで宇治抹茶の製造過程を紹介していた。茶園で摘んだ茶葉をそのまま使えれば簡単だが、価格帯があり、品質を毎年一定にしなくてはならないのでブレンド作業が必要になる。色々な茶葉を飲み比べ、ブレンドする割合を決めていく作業は名人にしかできない。実は私も20代の頃、静岡県牧之原台地の茶園で製茶の勉強をしていた。官能審査と言って、香気と滋味を感覚で審査していく。今でも品評会は機械ではなく、人間の感覚だけで決められている。一日中、茶椀に入った茶葉に湯を注ぎ、網で掬って香りを嗅ぎ、口で含んで吐き出す。数か月毎日繰り返したので、少しは分かるようになったが、名人と呼ばれている人は神様に見えたものだった。